介護の相談はどこに?まずはじめの相談はどこにすればいいのでしょうか?

親の体の具合が悪化してきて「そろそろ介護支援サービスのことも考えよう」と思った時にまず初めに相談する窓口はどこになるのでしょうか?

 

初めてのことだと意外とどこに聞けばいいのかさえも知らない場合が多いと思います。

 

 

介護が必要になってきた。
何かしらの介護支援サービスを受けたい。

 

 

といった状況になった時にどこに相談すれば一番早いのか、まずはここをしっかり確認しておきましょう。

 

 

初めての介護の相談窓口|まずは地域包括支援センターへ

地域包括支援センターでの介護相談

介護の相談窓口は各市町村に設置されています。

 

窓口としては以下のようなものがあります。
@介護保険部署
A居宅介護支援事業所
B地域包括支援センター

 

@の介護保険部署は介護に関する相談から申請の受付までをしてくれます。窓口が開いていればいつでも予約などもなくいつでも対応をしてくれるはずです。
場所等は役所や役場で聞いてみるといいでしょう。

 

Aの居宅介護支援事業所はケアプランを作成するケアマネージャーが所属している場所です。
基本的には介護認定を受けた方用の窓口ですが申請前の相談にものってくれます。

 

Bの地域包括支援センターは地域で生活する介護が必要な方とその家族をサポートすることを目的にしている施設で様々な相談にのってくれます。
各市町村が直接運営するセンターと、行政から委託された社会福祉法人等民間事業者が運営しているセンターがあります。
現在では直営が約30%、委託が70%になっています。
[※出典 地域包括支援センターの設置状況

 

@の介護保険部署やAの居宅介護支援事業所でも相談には乗ってくれますが、まず一番初めに行ってほしいのはこのBの地域包括支援センターです。

 

この地域包括支援センターは介護に関することなら全て相談することができます

 

この件はあっちの窓口、これはここではない!なんて(よく役所ではありがちですが・・・)ことがなく、いわゆるたらいまわしにあうということがありません。

 

要介護認定の申請から方法から、介護サービスや介護施設の使用方法、補助の受け方、認知症のケアの方法など様々な相談に乗ってくれる頼もしい場所なのです。

 

具体的な次のステップとしてはこの地域包括支援センターで要介護認定の申請をすることで様々な支援サービスを受けられるようになります
要介護認定の申請の仕方や調査方法、要介護度などについてはこちらのページで詳しく解説します。
→ 要介護認定の申請方法から調査・判定・認定まで|要介護度と支給限度額

 

地域包括支援センターの具体的な役割

何でも相談にのってくれる地域包括支援センターですが、具体的な役割や業務内容としては、以下ようなものがあります。

 

1.総合相談・支援
初めての介護の相談もこれに当たりますが、高齢者本人、またその家族からの相談を受け付けます。
具体的な体のこと病気のことだけではなく生き生きと過ごせるような支援なども行っています。
各専門部署への連携も行います。

 

 

2.介護予防ケアマネジメント
高齢者が住み慣れた地域で自立した日常生活を送れるよう支援することを目的とし、できるだけ要介護状態になることを防ぎ遅らせるように働きかけます。
また要支援・要介護状態になっても、それ以上悪化しないようにケアしていきます。
できるだけ健康で支援を受けずに生活できるように働きかける業務です。

 

 

3.権利擁護
オレオレ詐欺などが流行っているように高齢者になるとどうしても判断力が弱り騙されやすくなってしまうケースも多くなってきます。
そこで悪質商法などの被害防止と対応や、成年後見制度の手続き支援など、高齢者の権利が侵害されないようにサポートを行います。
また高齢者虐待の早期発見と防止なども行います。

 

4.包括的・継続的ケアマネジメント支援
地域のケアマネジャーを対象とした研修会の実施、ケアマネジャーのネットワーク作り、ケアマネジャーが抱える困難な事例についてのアドバイスなどを通して、地域のケアマネジャーを支えています。

 

高齢者が等が住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう、個々の高齢者等の状況や変化に応じたをケアマネジメントを実現するため、地域における連携・協働の体制づくりや、個々の介護支援専門員に対する支援等を行うというものです。

 

これを包括的・継続的ケアマネジメントといいます。

 

 

地域包括ケアシステム

例えば「今までは少し歩行が難しいくらいの症状だったが、足を骨折してしまったことがきっかけで筋力が弱り歩くことが困難に、またあまりひどくはなかったはずの認知症が進行してしまった」
といった場合は、

  • 自宅まわりの危険な場所の確認
  • 家族への介護サービスの相談や紹介
  • 介護用品の用意
  • 自宅療養になったあとの医師等への引継ぎ

など、こんなに細かいところまでケアしてくれるのがこの地域包括支援センターです。

 

 

 

後述しますが、これは厚生労働省が推進する地域包括ケアシステムというものによって進められています。

 

 

3つ分野の専門家がチームを組んでサポート

 

地域包括支援センターは社会福祉士、保健師・看護師、主任ケアマネージャーという3つの専門家がチームを組んでサポートをしていきます。

 

社会福祉士の役割

 

社会福祉士は総合の相談窓口として対応を行っています
私たちが初めての介護で相談をする時は社会福祉士の方が対応してくれることになると思います。
電話での相談も受け付けてくれますが、初めての時はまず行ってみていろいろ相談するのが一番です。
わからないことだらけだと思いますので、何がわからないのか、次はどのようなステップを踏めばいいのかなど、優しく丁寧に教えてくれるはずです。
介護のことで困ったらまずここで相談すれば安心です。
その他には、消費者被害の相談、虐待問題、成年後見制度利用援助なども社会福祉士の役割になります。

 

保健師・看護師の役割

 

保健師・看護師は介護予防や具体的な医療面における相談を担当します。
そして各病院や保健所等との連絡役を担っているのも保健師・看護師です。

 

主任ケアマネージャー

 

主に包括的・継続的ケアマネジメント支援業務を担当します。
また地域のケアマネージャーを育成する役割も行います。
支援困難事例などへの指導助言なども行っています。

 

 

地域包括支援センターのある場所

 

地域包括支援センターは各市町村に設置されています。
政府としては日常生活圏域(徒歩おおよそ30分以内)、または人口2〜3万に対し1か所くらいの割合で地域包括支援センターの設置を考えているようです。

 

どこかわからない場合は役所、役場に聞いてみるとすぐにわかるはずです。

地域包括支援センター

ちなみに私の住んでいる市町村では、総合サポートセンターという形式を取り、役所とは近いですが別の敷地内に施設を構えています。
医療や介護、福祉、子育てに関する相談の全てをここで請け負っています

 

大きな市役所などでは施設内にある場合が多いかもしれません。

 

地域包括支援センターの数は現在全国で約4300ヵ所です。
ほぼ全国を網羅しているので安心して相談に行ってみてください。

 

 

 

下記は各都道府県の地域包括支援センターの案内ページにリンクしています。
こちらの各ページに各市町村の施設の場所の掲載されていると思いますので確認してみてください。
(もちろん直接に役所役場に聞いてみても大丈夫です。)

 

北海道 青森県 岩手県 宮城県 秋田県
山形県 福島県 茨城県 栃木県 群馬県
埼玉県 千葉県 東京都 神奈川県 新潟県
富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県
岐阜県 静岡県 愛知県 三重県 滋賀県
京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県
鳥取県 島根県 岡山県 広島県 山口県
徳島県 香川県 愛媛県 高知県 福岡県
佐賀県 長崎県 熊本県 大分県 宮崎県
鹿児島県 沖縄県

 

 

地域包括ケアシステムってなんだろう?

 

地域包括支援センターは厚生労働省が進めている「地域包括ケアシステム」の基本となるものです。
このシステムは要介護となった高齢者が住み慣れた地域、日常生活圏内で自分らしい生活を最期まで送れるように、住まい、介護、予防、生活支援を一体的に提供していこうというものです。
厚生労働省では2025年を目途にこの仕組みを進めています。

 

 

地域包括ケアシステム

 

[※出典 厚生労働省 地域包括ケアシステム

 

(2000年に介護保険制度が始まり2014年の医療介護総合確保推進法の制定により、この制度は進められるようになりました)

 

 

素晴らしいな自分の親の介護を考えていなかった頃には全く知らなかったこういった取り組み。

日本の福祉ってどうなんだろう?と疑問に思っていた時もありますが、このような制度もいろいろ進んできているんだなあと少し嬉しくなりました。
私が年を取るころにはもっともっと外国並みの福祉が進んでいくかもしれませんね、少し期待できそうです。

 

地域包括ケアシステムの5つの構成要素と4つの助

 

地域包括ケアシステムをより理解するのはには5つの構成要素と4つの助について知っておくといいでしょう。

 

5つの構成要素とは

地域包括ケアシステム

地域包括ケアシステムの5つの構成要素とは、「介護」「医療」「予防」という専門的なサービスと、その前提としての「住まい」「生活支援・福祉サービス」が相互に関係し、連携しながら在宅の生活を支えているという考えによります。

 

これはイラストのような植木鉢に例えられます。

 

本人や家族の選択と心構えという受け皿の上に、住まいと住まい方があり、その中で生活支援・福祉サービスが土となり、そのうえではじめて「医療・看護」「介護・リハビリテーション」「保険・予防」が大きな葉となるのです。
行政だけでは葉は大きく育たないということを意味しているのです。

 

[※出典 厚生労働省 地域包括ケア研究会報告書

 

 

4つの助とは

 

もうひとつは4つの「助」。
これは「自助」「互助」「共助」「公助」の4つになります。

 

「自助」は自分自身で自分を助けるということ。セルフケア。
自分自身で健康を維持していくようにしていこうという意味になります。
民間のサービスを自分で頼むなどの場合もこれにあたります。

 

「互助」は家族、近所の方、友人など個人的につながりのある人たちで助け合おうというものです。
自主的に助け合うことがこの互助にあたります。ボランティア活動などもこのひとつです。

 

「共助」は介護保険に代表される制度化された社会保険制度やサービスのことです。
介護保険によって賄われるため共有する仲間(被保険者)の負担といういう意識です。

 

「公助」は税金を使って国が助けることを言います。
生活保護などがこれにあたります。共助とは似ていますが自分たちでお金を出している保険制度とは違う点で区分されています。

 

 

地域包括ケアシステムはこの4つをうまく使っていくことが大切で、公的なものだけではなかなかカバーしきれないのです。
助け合いの心がこれからの社会を守るのだと思います。

 

 

 

素晴らしいな地域包括ケアシステムのことがわかってくると、介護や支援は自分の親だけのことではなく、地域社会のお年寄りたちのことも見守っていかなくてはいけないなと思うようになりました。

自分の親も見えないところで誰かにきっと助けてもらっています。私たちも日頃から近隣の高齢者の方たちを積極的にサポートしていきたいものです。
きっとこういう少しずつ助け合いが社会を変えていくのかもしれません。

 

 

 

 

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