親が死亡したあとの届け出や手続きについて知っておこう

親が死亡した後の手続き

親が亡くなると、私たち家族は様々な手続きや届出を手続きしなくてはなりません。
これはほとんどの場合私たち子どもの役目となるでしょう。

 

「2週間以内に」など、すぐに行わなければいけない手続きもあります

 

戸籍謄本など用意する書類も複数あり、提出の窓口もいろいろです。

 

遺された親がいた場合でも、おそらく同じく高齢になっているはずですし、とても親任せにはできないというのが現実。

 

当然これは子供たちの役目になるでしょう。

 

自分たちが親の家の近くに住んでいる場合はまだいいのですが、離れて暮らしている場合などは、法要で現地にいる間に、できるだけの手続きを済ませておかないと、何度も行き来をすることになってしまいます。

 

このように手続き・届出はいろいろとあるのですが、系統別にまとめて把握しておけばスムーズに段取り良く進めることができるしょう。

 

ここでは親が亡くなった後にしなくてはいけない手続きや届出などについてまとめています。

 

どんなものがあるのか全体像を早いうちから知っておくと、いざという時に慌てずに対処できるはずです。

 

尚、相続については別ページでまとめていますのでこちらをご覧ください。
→ 遺産相続手続きの流れを知る|何をいつまでに?相続税はかかる?

 

最初の手続き「死亡届」と「死体埋火葬許可申請書」

 

死亡後死亡診断書が出される

 

初めの手続きは「死亡届」「死体埋火葬許可申請書」になります。

 

どちらも故人の住民票のある市町村役場に提出となりますが、この2つは通常は葬儀屋が代行して行ってくれます。

 

葬儀の流れのところで解説していますが、死亡が確認されると、医師から死亡診断書が発行されます。

 

 

この死亡診断書が出されない限り、法的には生きているという扱いになり、火葬や埋葬はできません。

 

死亡届はこの死亡診断書と一体になっていますので、下記のような必要事項を記入し、捺印をして葬儀屋に渡し、役所へ提出を依頼します。

 

  • 【死亡届に記入する内容】
  • 死亡者の氏名・性別・生年月日
  • 死亡時刻と死亡場所(死亡診断書を元に。死亡場所は病院の場合は病院.)
  • 死亡者の住所と本籍
  • 死亡者の配偶者の有無
  • 届出人の住所と本籍、氏名、生年月日
  • 火葬(または埋葬)の場所(予定の火葬場を記入)

など。

 

死亡届の記入は、親族、同居者、家主、地主、家屋管理人、土地管理人等、後見人、保佐人、補助人、および任意後見人のいずれかが書かなくてはなりませんが、提出は誰でも可能です。

 

遺族は葬儀の準備等もあるので、葬儀屋の方にお願いして代行してもらうというのが一般的なのです。

 

この時の判子は認印で問題ありません。
サインでも受理はされるはずが、基本は印鑑になります。
病院でそのまま書類を書いてということもあるので、印鑑は持ち歩いておくことを頭の隅に入れておくといいかもしれません。

 

また死亡診断書は保険の請求などでも使用するので、数枚コピーを取っておきましょう
あとでまた必要になり、再発行してもらうと数千円かかります。
葬儀屋に死亡届の提出を依頼する場合は、自分でコピーが取ることが難しいと思いますが、葬儀屋にコピーを取ることもお願いしておけば大丈夫です。
(葬儀屋の方がプロですので、こちらが忘れていても「コピーを取っておいた方がいいですよ」というアドバイスもくれるはずです)

 

死亡届と同時に、「死体埋火葬許可申請書」も必要です。
この死体埋火葬許可申請書を提出すると「火葬許可書(埋葬許可書)」がその場で発行されます。
発行された火葬許可書は遺体を火葬場で火葬(荼毘)する際に提出します。

 

 

「死体埋火葬許可申請書」の用紙は市町村役場にあり、役所のホームページからダウンロードもできますが、これもほとんどの葬儀屋は用意してくれるはずです。
親族側はこれに記入をし死亡届と合わせて葬儀屋に提出の代行を依頼しましょう。

 

  • 【死体埋火葬許可申請書に記入する内容】
  • 死亡者の氏名・性別・生年月日
  • 死因(感染症か否かに〇)
  • 死亡時刻と死亡場所
  • 死亡者の配偶者の有無
  • 申請者の住所、氏名、続柄
  • 火葬(または埋葬)の場所(予定の火葬場を記入)

など(ほぼ死亡届と同じような内容です)。

 

 

死亡届の提出期限は死亡を知ってから7日以内(7日目が休日の場合はその翌日まで)です。
※国外で死亡した場合は3カ月以内という期限になっています。

 

死体埋火葬許可申請書の申請には期限は設けられていませんが、通常は同時に行われます。
提出しなければ埋葬も火葬もできません。
※ちなみに日本では火葬が9割で、埋葬は1割弱です。

 

また火葬の許可が下りたからと言ってすぐに火葬をすることはできません。
法律で死後24時間以上たたないと火葬できないという規定になっています(24時間以内に息を吹き返すかもしれないという可能性があるからです)。

 

メモ

このように親が亡くなってすぐに行う「死亡届」と「死体埋火葬許可申請書」の届出は葬儀屋の方で代行してもらえます。
葬儀の流れ・段取りを知る|葬儀屋の手配」の記事で詳しく書きましたが、親を看取った後はすぐに葬儀屋に連絡をし、その後の遺体の移送などもお願いをします。
ですので、親の具合があまり良くないという状態になったら早めに依頼をする葬儀屋の目安をつけておくことが重要です。
良心的でしっかりした葬儀屋に依頼をするかしないかはこのような手続きの一つをとってもとても重要なのです。

 

家族が行う親が死亡した後の手続き・届出

親の死亡後の手続き

 

はじめの手続き「死亡届」と「死体埋葬火葬申請書」は葬儀屋の方で代行してもらうことが多いと思いますが、葬儀が終わってからの手続きは家族の仕事となり本番の開始です。

 

初七日の法要がが終わってからでもいいのですが、遠方に住んでいる場合などは、親の地元に帰省している忌引きの間にできることはしておいた方がいいでしょう。

 

市町村役場は平日しかやっていないので、手続きのために休みを取るという必要も出てきてしまいます。
葬儀が終わってすぐにでも動けることは動いておいた方が賢明です。

 

手続きは期限もあり、提出先もいろいろで、「こんなにあるのか・・・」と思ってしまいますが、種類別・系統別に分けて整理して考えれば比較的すっきりしてきます

 

家族で手分けできるものは協力して進めていきましょう。
この後では遺産相続を除く、その他の手続きや届け出について解説しておきます。
(遺産相続に絡むものについてはまた改めて解説していきます)

 

手続き・届出の種類は6種類に分けられます

 

手続き・届出は大きくは6つの種類になります。

 

  1. 役所関係
  2. 年金関係
  3. 公共料金の解約や所有物の名義変更
  4. 民間の保険関連
  5. 銀行への手続き
  6. 税務署関連(事業を行っていた場合など)

 

この6つに分けて解説していきます。

 

先に役所で準備しておく共通の必要な書類

 

各手続きの解説の前に、今後のいろいろな手続きで使用する住民票や謄本などの書類について先にまとめておきます。

 

 

書類名 必要な枚数 費用 備考
故人の住民票(除票) 3〜4枚 300円前後 反映まで5日〜1週間かかる
故人の除籍謄本 4〜5枚 750円 抄本ではなく除籍謄本(除籍全部事項証明書)

反映まで5日〜1週間かかる

故人の改製原戸籍謄本 1枚 750円 相続手続きで使用する
申請人の住民票 4〜5枚 300円前後 故人と同居だった場合は故人の住民票(除票)で代用できる
申請人の戸籍謄本 4〜5枚 450円 申請者が親の戸籍に入っていた場合は不要
申請人の印鑑登録証明書 2〜3枚 300円前後 申請者が親の戸籍に入っていた場合は不要

 

【(故人の)住民票】
住民票の除票になります。
除票は転出や死亡により消除された住民票の写しです。
死亡届が受理されてから5日〜1週間くらいたたないと反映されないので、葬儀の翌日ではまだ難しいかもしれません。

 

【(故人の)除籍謄本】
親(故人)の除籍謄本はすべてが記載している除籍全部事項証明書です。
戸籍謄本を申請する用紙で申請できます。
こちらも反映まで5日〜1週間くらいかかります。
謄本は本籍地の役所で取得しなければなりません
もし、本籍地が別のところにある場合は郵送で取り寄せることもできます。
また申請には本籍地の記入が必要ですが、先に住民票を取っておけば本籍地がわかります。
※使用目的を年金用と記入すると1通は無料になります

 

【(故人の)改製原戸籍謄本】
戸籍法が改正される前の戸籍謄本です。
今の戸籍謄本とは異なる縦書きの書式になっています
相続手続きの際に、相続人が誰なのか確定するために必要になります。
近々の手続きでは使いませんが、相続の際に必要になるのでまとめて取得しておきましょう。
こちらも本籍地で取得します。

 

※高齢の親の代わりに手続きを行う場合は、その親の印鑑証明や委任状が必要になるケースもあります。

 

 

戸籍謄本を取得しておこう

役所で取るこれらの種類をあらかじめ取っておけばその後の手続きはかなりスムーズにいきます。

 

念のため、少し余分に取っておくといいでしょう。

 

特に住民票のあるとこと以外に本籍地があり、かつ遠方の場合は、戸籍謄本(除籍)などの取得は郵送等でやり取りをするのことになるので手間も時間もかかります。
あとで「足りなくなってしまった」ということがないようにしたいものです。

 

 

戸籍の郵送での請求方法

 

戸籍の郵送での請求の方法は各自治体(本籍地)のホームページなどに記載されていますが、どの自治体もほぼ同じです。
手書き、もしくは申請用紙をホームページからダウンロードし、必要事項を記入し、手数料はゆうちょ銀行(郵便局)の「定額小為替)」を同封します。

 

例として東京都北区のWEBページを掲載しておきますが、もし不安な場合は請求先の自治体の住民課に電話で確認してみるといいと思います。
[※参考 戸籍の郵送請求|東京都北区 ]

 

 

メモ

役所に行って親が亡くなったことを伝えると、「死亡届後の諸手続きについて」という案内の書類一式を出してくれる市町村も多いようです。
そちらの案内等も確認しながら手続きを進めていきましょう。

 

 

役所関係の手続き・届出

 

はじめに役所関係の手続きです。
亡くなった親の住民票のあった市町村役場での手続きになります。

 

【手続き・届出チェックリスト】

手続き名 期限 備考
世帯主変更届 14日以内 該当者
健康保険証の返納 14日以内 全員
介護保険証の返納 14日以内 受給資格者
葬祭費・埋葬料の支給申請 2年以内 該当者
運転免許証の返納 すみやかに 所有者

更新しなければそのまま失効

マイナンバーカードの返納 すみやかに 全員

家族で処分も可

パスポートの返納 すみやかに 所有者

 

世帯主変更届

世帯主が亡くなり他の人が世帯主になる場合に必要になる届出です。
夫婦で暮らしていて、世帯主だった夫が亡くなり、妻がそのまま世帯主になるという場合は必要がありません。
世帯主が抜けても次が誰になるか明らかだからです。
ただし、その妻が子供の世帯に今後は入るという場合などはこの届出が必要になります。

 

届出は新しく世帯主になる人、またはその同一世帯の人になりますが、代理でも可能です。

 

届出先 期限 必要書類等
故人が住んでいた市町村役場 14日以内

・国民健康保険証、介護保険証(新世帯主)
・本人確認書類(免許等)
・印鑑
・代理の時は委任状

 

健康保険証の返納

後期高齢者医療制度保険証

加入していた健康保険を返納する手続きです。
亡くなった親が現役で働いていたり、会社の役員になっていた場合などはその保険証を発行している健康保険組合で手続きをしますが、高齢になった親の場合は、国民健康保険が多いのではないでしょうか。
また75歳以上の場合は全員が自動で後期高齢者医療制度の保険へ加入しています。
この場合、健康保険の返納先は市町村役場です。
窓口へ親が亡くなったことを告げると「国民健康保険資格喪失届」もしくは「後期高齢者医療資格喪失届」を出してくれるので、これに記入し保険証を渡します。

 

届出先 期限 必要書類等
故人が住んでいた市町村役場 14日以内

・国民健康保険資格喪失届※窓口でもらう
 (または後期高齢者医療資格喪失届)
・国民健康被保険者証
 (または後期高齢者医療制度被保険者証)
・国民健康保険高齢受給者証(70〜74歳の人)
・除籍謄本等(死亡が確認できるもの)
・申請者の本人確認書類(免許等)
・世帯主の印鑑

 

介護保険証の返納

加入していた健康保険を返納する手続きです。
亡くなった親が介護保険の受給対象者だった場合、介護保険の被保険者証が交付されています。
(何かしらの介護サービスを受けていたる合は受給対象者です)
こちらも健康保険証と同様に、窓口で「介護保険資格喪失届」の用紙をもらい記入して返納するだけです。

 

介護保険の受給資格についてはこちらで解説しています
→ 介護保険の受給資格と要介護認定

 

届出先 期限 必要書類等
故人が住んでいた市町村役場 14日以内

・介護保険資格喪失届
・介護保険被保険者証
・印鑑

 

葬祭費・埋葬料の支給申請

【葬祭費申請】

葬儀費が支給される

行った葬儀に対して、申請すると健康保険から一部の費用が支給されます

故人が加入していた保険によって変わるのですが、国民健康保険の場合は「葬祭費」になります。
(75歳以上の後期高齢者医療制度保険の場合もこちらです)
窓口で申請書をもらい、葬儀屋への支払いの領収書のコピーを添えて申請します。
金額は各自治体で異なりますが、5万円くらいのところが多いでしょう。
申請は葬儀が終わってから2年以内です。

 

 

届出先 期限 必要書類等
故人が住んでいた市町村役場 2年以内

・支給申請書
・葬儀の支払いの領収書のコピー
・印鑑

 

【埋葬料申請】
埋葬料申請は、故人の加入していた社会保険だった場合に支払われる補助金です。
申請先は役所ではなく、その加入している保険の勤務先になります。
社会保険ですから、故人がその会社に勤務したか、もしくは家族の社会保険の扶養家族になっていた場合がこちらになります。
埋葬料という名前ですが、埋葬(遺体を土に埋める)に対してということではなく、霊柩車代、火葬代、僧侶への謝礼などが対象になります。
葬式の際における接待費(飲食費)、葬儀通知、死亡広告、会葬御礼等は含まれません。
申請は同じく2年です。

 

 

届出先 期限 必要書類等
故人が加入していた社会保険の担当者(勤務先) 2年以内

・支給申請書
・死亡診断書、火葬許可証、埋葬許可証いずれかのコピー
・故人の戸籍(除籍)謄(抄)本
・住民票
・埋葬に要した領収書、および明細
・印鑑

 

運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの返却

その他、公的なものの返納方法です。

 

【運転免許証】
運転免許証は最寄りの警察署へ返納になります。
返納の際は死亡が確認できる書類(死亡診断書のコピーなど)が必要です。
ですが、返納しなくてもその後の更新手続きをしなければそのまま失効になります。

 

【マイナンバーカード】
マイナンバーカードは役場の窓口へ返納になります。
返納の際は死亡が確認できる書類(死亡診断書のコピーなど)が必要です。
ですが、ここに返さずに家族でそのまま処分しても問題ありません

 

【パスポート】
パスポートはパスポートセンターに返納になります。
市町村役場でパスポートの発行をしている場合はその窓口に返納します。
明確な期限はありませんが速やかに返納するということになっています。
死亡した事実が分かる書類(死亡診断書のコピーなど)が必要です。
(期限切れのパスポートの場合は死亡確認書類は不要)
また届出人の身分証明書も必要になります。

 

 

メモ

両親のどちらかが亡くなった場合でも法律上は婚姻関係が続いています。
まれに婚姻関係が続くことで故人の親族の扶養義務を負う可能性があります。
この場合は「婚姻関係修了届」というものを役所に提出すると、関係は終了になります。
まだ若いうちに配偶者をなくした場合などには、亡くなった夫(妻)の両親の扶養義務などを背負ってしまうので、この手続きがよく取られます。
また同時に氏名を旧制に戻す手続き「復氏届」も行うケースもあります。
高齢の親の場合はほぼ必要はない手続きだとは思いますが、もし必要な場合はどちらも手続きは役場になります。
※参考に秋田市の「姻族関係終了届について」のページをリンクしておきます。
[※参考 秋田市市役所HP 姻族関係終了届について]

 

メモ

高額療養費制度の申請も忘れずに!
も高額療養費制度とは、病院や薬局で支払った額(自己負担の額)が、その月内で上限額を超えたときにその超過額分が返金される制度ですが、看取りの前後では通常時よりも医療費が増えていることが多いと思います。
今までは請求の対象外でも、この時は対象になることが多いので、忘れすに申請をしておきましょう。
ただし、こちらは役所より「高額療養費の払い戻しのお知らせ」という通知が届くので、それに従い手続きをすれば大丈夫です。

高額療養費制度についてはこちらで詳しく解説しています
 → 高額療養費制度|介護医療費の負担を軽くする制度を知ろう

 

年金関係の手続き・届出

次は年金関連の手続きです。

 

手続きは最寄りの年金事務所になりますが、わざわざ行かなくても電話と書類の郵送で手続きは完了します

 

問い合わせ先の電話番号は
「ねんきんダイアル」 0570-05-1165(ナビダイアル)

 

手続き窓口の一覧はこちらに掲載されています。
[ → 年金全国の相談・手続き窓口]

 

【手続き・届出チェックリスト】

手続き名 期限 備考
年金受給の停止 すみやかに 年金受給者
未支給年金の請求 すみやかに 年金受給者

 

年金受給の停止(年金受給権者死亡届)

年金の手続き

 

受給していた年金の停止を申請します。

 

「親が死んだ後も年金をずっと受給し続けていた」というようなニュースが流れることがまれにありますが、それはこの年金受給停止の手続きをしなかったためです。
もちろん不正に受給することは罪になりますので、こちらの手続きもすみやかに進めなければなりません
手続きは最寄りの年金事務所で受付をしてくれますが、電話と郵送でも完了します。

 

年金事務所に電話をすると(わからなければ代表のねんきんダイアルでも受付してくれます)、申請に必要な書類を送ってくれるので、そこに必要事項を記入し添付書類をつけて返送します。
申請に必要な「年金受給権者死亡届(報告書)」は年金機構のホームページでもダウンロードできます。
[※日本年金機構 年金を受けている方が亡くなったとき ]

 

年金は偶数月の15日に前2か月分(6月15日に、4月、5月分が入金)が支払われます
ですのでそれを過ぎてしまうと過剰となり返金という手続きがまた生じます。
ですので、この手続きも早めに済ませておきましょう。

 

 

届出先 期限 必要書類等
年金事務所

ねんきんダイアル
(0570-05-1165)

すみやかに

・年金受給権者死亡届
・故人の年金証書(見つからなくても受付可)
・故人の除籍謄抄本など死亡が確認できる書類
・印鑑

 

メモ

故人が共済年金に加入していた場合は共済年金事務所が窓口でしたが、現在は一元化されています。
[※被用者の年金制度の一元化 ]

 

 

未支給年金の請求

 

年金関係ではもうひとつこちらの手続きがあります。
年金は死亡した時まで受け取ることができるので、前回分を受け取ってから死亡した日までのまだもらっていない年金がある場合は請求することができます。
月の途中で亡くなった場合もその月末までの1か月分が支給されます。

 

この未支給年金を受け取れるのは故人と生計を同じくしていた家族のうちの次のいずれかになります。
(1)配偶者 (2)子 (3)父母 (4)孫 (5)祖父母 (6)兄弟姉妹 (7)それ以外の3親等内の親族。
ただし、戸籍上や住民票では世帯が別でも生計が同じであったことを証明できれば支給は可能です。
この場合は、「生計同一についての別紙の様式」という書類が必要になりますので合わせて請求しておきましょう。
(ホームページでもダウンロードできます)

 

メモ

「生計を同じくしていた」という解釈は、例えば、親の家とすぐ近くに住んでいて、実際の介護を行ったり、家計の管理をしていた場合なども対象になるそうです。
自分のケースが対象になるかどうかは年金事務所に相談してみるといいと思います。

 

 

届出先 期限 必要書類等
年金事務所

ねんきんダイアル
(0570-05-1165)

すみやかに

・未支給年金請求書
・年金受給権者死亡届
・故人の年金証書(見つからなくても受付可)
・故人の除籍謄抄本など死亡が確認できる書類
・請求する方が生計を同じくしていたことがわかる書類(死亡した受給権者の住民票(除票)
・故人の住民票除票と請求者の世帯全員の住民票
・受け取りを希望する金融機関の通帳のコピー

 

 

公共料金の解約や所有物の名義変更

公共料金の解約や所有物の名義変更は各人によってどんな契約をしているのか様々なので、抜けがないように全てを行うのはなかなか大変ですが、リストにしながら手続きを進めていきましょう。

 

公共料金や月額・年払いサービスなどの解約手続き

公共料金の引き落とし

引き落としになっている公共料金や月額支払い(年払い)のサービスなどは、通帳の明細や請求の明細を1年分くらいさかのぼって確認します。

 

クレジットカードの明細もよく確認しましょう。

 

わかならいものも請求書やカード明細を手掛かりに1つ1つ電話などで確認しながら解約や名義の変更をしていきましょう。

 

電気・水道などのすぐに気が付くものは忘れませんが、民間のサービス(インターネット関係の契約や年会費)などは忘れがちです。

 

故人の銀行口座は死亡を確認すると口座が凍結になりますので、自動引き落としは行われませんが、その代わりに様々な未払いの請求書や督促状が届くことになります。
できれば、生前に親がどんな契約をしているのかある程度は確認しておくことができると安心ですね。。

 

【主な公共料金や月額・年払いサービスチェックリスト】

手続き名 備考
電気 電力会社へ連絡
水道 水道局へ連絡
ガス ガス会社へ連絡
NHK受信料 NHKへ連絡
新聞 新聞販売所へ連絡
携帯電話 契約している携帯電話会社へ連絡
固定電話 NTTなど契約している会社へ連絡
インターネットプロバイダー 契約している会社へ連絡
クレジットカード年会費 カード会社へ連絡

 

 

メモ

インターネットなどをよく使っている親の場合はAmazonプライム、インターネットウイルスソフト、有料動画サービスなどの契約もあるかもしれません。
自分の場合は?というのにも置き換えていろいろ思いつくものは調べておきましょう。
インターネット関係はほぼクレジットカードでの引き落としになっているはずなので、クレジットカードの明細をしっかり調べればほぼ解決できると思います。

 

所有物の名義変更など

不動産の名義変更

【不動産】
名義の変更で一番はじめに思い浮かぶのは不動産ですが、不動産は遺産相続が絡んでくるので、名義だけを自由に変えるというわけにはいきません
遺産相続の話し合いが終わり、「遺産分割協議書」作成されてからの名義変更になります。
法律上では死後いつまでに行わなければならないという明確な決まりはありません。


 

自動車の名義変更

【自動車】
もう一つは自動車(マイカー)です。
自動車も資産になるので遺産相続の対象物です。
ですので、勝手に誰かの名義に変えることもできませんし、もう使わない車だからと言って廃車にしてしまうこともできません
どんなにボロボロの車でも・・・です。
不動産と同様に、「遺産分割協議書」作成されてからの名義変更になり、その相続をした人が名義を変えることになります。

 

ただし、車の価値が100万円以下の場合は「遺産分割協議成立申立書」という書類があれば名義の変更ができます。
こちらは手続きがかなり簡略されたもので、代表相続人(新所有者)の記入・押印(実印)だけで、他の相続人の記入・押印は必要はありません。
本来は正式にしなければなりませんが明らかに廃車にする以外にない場合などはこの手続きなら家族間の話し合いで進むことができると思います。
車の価値が100万円以下であるということの証明が必要になりますが、廃車等の相談もかねてお付き合いのある自動車販売店に相談して査定表を出してもらうといいでしょう。

 

メモ

人によってはこれ以外にゴルフ会員権やリゾート会員権などがあるかもしれません。
このような会員権も資産の扱いになるので勝手に名義を変更することはできません
遺産相続の話し合いの後、各管理会社から届く書類に必要事項を記入し、相続に関する同意書」を添えて名義変更をしなくてはなりません。

 

 

民間の保険関連の手続き・届出

民間の生命保険等手続き

 

親が生命保険(死亡保険・死亡保険)などに入っていた場合は保険金を受け取る手続きを進めます。
この手続きは役所や年金事務所の手続きに比べると少し面倒が多く時間もかかりますが、合間を見て順番に行っていけば複雑ではないので大丈夫です。
ただし、生命保険の保険金請求には時効があり、保険法で3年と定められていますので、期限だけは注意しておきましょう。

 

また生命保険等の受け取りは契約で保険に受取人が明記されているはずですので、遺産相続の対象にはなりません
ですので保険金受取人になっていれば自分だけで手続きは行うことができます。

 

保険金請求の流れ

 

@保険会社に連絡
契約している保険会社に連絡をし、保険金請求の手続きをしたいことを伝えます。

 

A書類を受け取る
保険会社から請求に必要な書類や手続きの案内など一式が届きます。

 

B書類の提出
死亡診断書のコピーや除籍謄本などの必要な書類をまとめて返送します。
死亡診断書のコピーを取っていなかったり、なくしてしまった場合は改めて死亡を確認してもらった病院で再発行を依頼します。
この再発行には1カ月くらいの時間を要することもあり、手数料も数千円から1万円くらいかかります。
臨終の際に出してもらった死亡診断書は必ずコピーしておきましょう。)

 

C保険金の振り込み
書類に不備がなければ、数週間から1カ月くらいの間に指定した口座に保険金が振り込まれます。

 

届出先 期限 必要書類等
各保険会社 3年以内

・死亡保険金請求書
・保険証書(見つからなくても可)
・死亡診断書のコピー
・故人の除籍謄抄本など死亡が確認できる書類
・受取人の戸籍謄本または抄本
・受け取りを希望する金融機関の通帳の番号

 

メモ

「生命保険なんて入ってないよね」と思っても、何かしらの通知や手紙などが残っていたら念のために保険会社に聞いてみてもいいと思います。
証書がなくても名前で調べてももらうことはできますので、もしかしたら?というものがあったら確認をしておきましょう。
時効が過ぎてから証書が見つかってもらい損ねたなどというようなことがないように・・・。

 

銀行関連の手続き・届出

銀行の手続き

 

人は死亡するとその銀行口座は凍結となり、正式な凍結解除の手続きをしなければ通帳や印鑑を持っていてもそのお金は自由に引き出すことができません
この正式な手続きというのは、いわゆる遺産相続の話し合いを終え、遺産分割協議書等が整ってからということです。
その預金が誰のものになるのかはっきりと書類で示したものが揃ってになります。

 

ただし、銀行には、その本人が死亡したかどうかは特別な有名人でもない限りその情報は届きません
役所への死亡届の提出で銀行へ情報がいくわけではないのです。

 

ですので、こちらにも書きましたが

 

親の葬儀費用などを親の貯金から下ろしたいという場合などは(もちろん家族での話し合いは必要ですが)、親の死亡を銀行に伝えなければキャッシュカードや通帳で預金を引き出すことはできます

 

ただし、一言でも「親が亡くなったので…」ということを伝えてしまうと、それを聞いた金融機関は聞かなかったことにはできないのでその場で口座は凍結します。
このような形で親の預金を下すことは、遺産相続で揉めないための措置であり、違法ということではないので、その点は安心してください。

 

銀行口座が凍結になった場合は、各種取引は解除まで次のようになります。

 

取引内容 取り扱い方法
引き出し 取り扱い不可。
預け入れ 取り扱い不可。
振り込みの受け取り

金融機関が先方の銀行経由で振り込み依頼人に確認を取り、取り扱う。
(例:家賃の振り込みなど)
ただし、早めに受け取り口座の変更が必要。

口座振替

引き落とし不可。
引き落としができなかった場合は請求書や督促状が郵送で届くので早めに解約か口座の変更を。

 

尚、銀行口座の凍結の手続きは一言銀行に伝えるだけで、特に書類等は必要ありません。
しかし、これだは嘘の情報でも口座の凍結ができてしまうことになるので、亡くなった事実と、亡くなった人の生年月日や、口座番号、住所などの確認がされます。
銀行に通帳等を持参して窓口で話せばスムーズでしょう。

 

【口座凍結の連絡】

届出先 期限 必要書類等
各金融機関 すみやかに

特になし

※凍結解除は遺産相続協議の後になります。

 

 

 

一部の預金については凍結後も引き出しが可能

 

2019年7月法改正により一部が緩和されました
上記で解説したように、故人の銀行口座は死亡したことが伝わると、その口座は完全に凍結されてしまい、今まで一切の預金は引き出しができなくなっていたのですが、2019年7月1日の法改正により、その一部が緩和されました
これにより、預貯金が遺産分割の対象となる場合に、各相続人は、遺産分割が終わる前でも、一定の範囲で預貯金の払戻しを受けることができるようになりました

 

この改正は、遺産分割における公平性を図りつつ、相続人の資金需要に対応できるよう預貯金の払戻し制度を設けるというもので、預貯金債権の一定割合(金額による上限あり)については,家庭裁判所の判断を経なくても金融機関の窓口における支払を受けられるようになりました。

 

ここで引き出しができる限度額は、
「預金額×1/3×(当該払戻しを行う共同相続人の法定相続分)=単独で払戻しをすることができる預金額」となります。

 

例えば、相続人が長男・次男の2人で遺産となる預金が600万円の場合、長男(もしくは次男)が単独で払い戻しができる金額は100万円となります。
ただし、一つの金融機関での上限額は150万円になります。

 

また、 預貯金債権に限っては、家庭裁判所の仮分割の仮処分の要件が緩和されました。

 

ですので、今までのように「1円も絶対に下せない!」という制限はなくなりましたが、金額や制限等もあるため、やはり凍結されてしまうということはしっかり意識して進めていきましょう。
[※参考 民法(相続法)改正・遺言書保管法の改製(法務省)]

 

法定相続人や、法定相続分についてはこちらで詳しく解説しています。
→ 遺産相続・相続手続きの流れを知る|何をするの?相続税はかかる?

 

税務署関連の届出

税務署への届出

親が商売をしていたなどの場合は「所得税の準確定申告」が必要になる場合があります
(消費税課税事業者だった場合は消費税の準確定申告も)

 

確定申告は前年度の所得を計算し、2月16日から3月15日までに申告し増税しますが、期の途中で親が亡くなってしまった場合は、相続人がこれを代行しなくてはなりません。
相続人が2人以上いる場合は連名で提出します。

 

準確定申告が必要なのは故人が下記の条件に当てはまる場合です。

  • 個人事業主だった人
  • 2000万円以上の所得があった人
  • 2カ所から給与をもらっていた人
  • 該当時期に不動産の売却をした人
  • 不動産収入がある人(家賃など)
  • 多額の医療費を支払っていた人(こちらは還付が期待できます)
  • 該当時期に生命保険などの受け取りをした人
  • 公的年金を400万以上受け取っていた人

ただし、年金の収入が400万円以下でその他の所得が20万円以下の場合は準確定申告は不要です。

 

上記を見ると、これは一般的に確定申告が必要な人とほぼ同じで、不動産の売却等で一時的な所得があった人以外は、生前も確定申告をしていた人が対象になってくると思います。

 

親が現役でバリバリと働いていた最中に亡くなった場合は対象なることも多いのですが、高齢になり介護などが必要になっていた場合はこのケースはあまり多くはないはずです。

 

ですが、もし準確定申告の対象になっている場合、自分でも商売を行っているなどで確定申告の知識がある場合以外は、なかなかすぐに書類の作成などを行うのは難しいかもしれません。
そのような時は税理士に頼むのも方法の一つです。

 

尚、この準確定申告の期限は通常の確定申告とは異なり、死亡から4カ月以内に行わなければなりません

 

 

詳しくは国税局のホームページも参考にしてみてください
[※ 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告) ]

親の死後の手続きはそれほど複雑ではありません

 

親の死後の手続きは順番に片付けていこう

以上、親が亡くなった後の様々な手続きや届け出について解説してきました。

 

全く知識もない状態だと何から手を付けていいかもわからず混乱してしまうかもしれません。

 

でも、まとめてみると、役所や年金関係の手続きがメインで、それ以外は時間的にそれほど急を要するわけでもありません。

 

銀行関係や所有物の名義変更なども遺産相続の手続きが終わらなければ、どんなに急ぎたくても進むことはできません。
ですので、次のステップとしては当然遺産相続の手続きになります。

 

また、公共料金などの解約などを手続きは数が多いので面倒かもしれませんが、上記でも紹介したようにクレジットカードや通帳の引き落としの明細などを見て段取り良く解約していきましょう。

 

親の死後のこのような手続きのことを考えると、自分の時には子供たちに手間ができるだけかからないように、契約している月額や年払いのサービスなどをエンディングノートなどにしっかり書き留めておこうと思いました。

 

親の臨終から葬儀の流れなどについての段取りはこちらの記事にまとめています。
→ 葬儀の流れ・段取りを知る|葬儀屋の手配、葬儀の費用・種類など

 

相続についてはこちらの記事をご覧ください。
→ 遺産相続手続きの流れを知る|何をいつまでに?相続税はかかる?

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